Dictionary [AT]: 場所や時刻を精確に示す汎用的な前置詞

at

at

preposition
UK/æt/US/æt/

used to indicate a location, position, time, state, or condition

Thesaurus
Synonyms

How to Use

地点や時間を狙い撃ちするように示し、要点を限定する英語の前置詞です。

「at」は主に場所や時刻を指し示す際に用いられる英語の前置詞で、会話や文章に欠かせない表現です。使い方としては、最も典型的な例が「時刻+at」という形でしょう。たとえば “The meeting starts at 10 AM.”(会議は午前10時に始まります)のように、正確な時刻を示す際に自然に使えます。「on」や「in」と比べて狭い範囲(特定の時刻や地点)を強調するイメージが特徴です。場所に関しては “I’m at the station.”(私は駅にいます)のように、特定のスポットや所在地をピンポイントで示します。大きな地域や面積を扱う場合には “in” を使うことが多いですが、“at” はより細かなポイントや施設・建物を指すときに有効です。たとえば “I’ll be waiting at the entrance.”(入口で待っています)のように書けば、どこで待ち合わせるかが相手に明確に伝わります。さらに抽象的な使い方として、感情や状態を示す表現にも使われることがあります。「at risk」(リスクがある状態)や「at peace」(安らかである状態)のように、状況や立場を示す表現として重宝されます。こうした用法は単なる物理的場所だけでなく、概念的な位置づけを伝える際にも便利です。また、イベントや状況への参加・関与を示すときも “at” が活躍します。“She’s good at math.”(彼女は数学が得意です)のように、特定の分野や能力を強調する構文にも使われます。文法上はシンプルながら、時刻や場所に限らず多彩なニュアンスをカバーしてくれるのが「at」の魅力と言えるでしょう。

Alternatives

「at」と同じく場所や時刻を指し示す前置詞として、「in」「on」がしばしば比較対象になります。まず「in」は比較的広い範囲や空間を示し、“in Tokyo” や “in the room” のように「~の中にある」イメージが強いです。一方、「on」は「面と接触している」感覚があり、“on the table”(テーブルの上に)や“on Sunday”(日付・曜日に使用)などに使われます。これらに対し「at」は地点や時刻を明示的に狙い撃ちする感覚があるため、“at the bus stop”(バス停にいる)や“at midnight”(深夜0時に)など、より特定性が高い状況を表すのに適しています。また、機能が少し異なるものとして「by」「near」なども「近くにある」ニュアンスを示す前置詞ですが、「at」と違って地理的な近さをふんわりと伝えるケースが多いです。具体的に “We live by the lake.”(湖の近くに住んでいる)や“We live near the lake.” のように、大きな範囲の中で近接する位置関係を表すときに適しています。一方、「at」はより正確に場所を限定する印象を与え、会話で伝えたい情報がクリアになる場合が多いです。時や場所以外にも、「at」には前述のとおり抽象的な状態や状況を表す用法も存在します。これを別の表現に置き換えようとする場合、“in a state of~” などの長めの表現に変わることがありますが、短い単語でシンプルに示せるのが「at」の利点。文脈に合わせて「in」「on」「by」「near」などとともに使い分けることで、英語表現の精度が一段と高まるでしょう。

Writing

英文ライティングで「at」を使う際に意識したいポイントは、まず文脈と「どの程度ピンポイントなのか」をしっかり見極めることです。時刻や特定の場所を伝えるなら “at” が好適ですが、抽象的な「広さ」を伴う場合や時間的に幅がある場合には「in」「on」と区別して使わなければなりません。たとえば “The party starts at 7 PM.” はきちんとした時刻を指しているので自然ですが、“The party starts on Friday night.” は曜日の「面」を示すイメージになるため、「at Friday night」という表現は不自然に聞こえます。また、「at」は文体を問わず幅広く使える一方、同じ構文が繰り返されると単調になりがちです。時刻や場所を指示する表現が多い文章では、適宜“around”や“approximately”などを組み合わせ、「at 7 PM sharp」(7時ちょうど)や「at around 7 PM」(7時前後)といった微妙な差をつける方法も効果的です。報告書やレポートで具体性を強調したい場合は「at 7:00 PM」など正確な数値を記すだけでなく、直後に背景情報や理由を加えるとより親切になるでしょう。たとえば “We arrived at 7:00 PM due to the train schedule.” のように書けば、行動の正確な時間とその理由を簡潔にまとめられます。抽象的な用法(たとえば “at peace” や “at fault”)を使うときは、一文に無理なく溶け込むように配慮すると読み手に自然さを伝えやすくなります。大きな文章構成の中でこの種の短いフレーズがいくつも登場するとリズムが乱れる恐れもあるため、適度にシノニムや別構文を挟みながらバランスを保つのがおすすめです。

Casual Conversation

日常のラフな会話でも「at」は非常に多用され、特に「何時にどこで」を指定するシーンが目立ちます。たとえば「Let’s meet at the café at 2.」(2時にカフェで会おう)というように、時間と場所を一度に絞り込む表現としては定番中の定番です。SNSやメッセージアプリなどでも「I’m at the mall right now.」(今ショッピングモールにいるよ)のように、現在の居場所を簡潔に知らせられるため重宝されます。また友人との会話で「I’m terrible at cooking!」(料理がまるで苦手!)と言えば、自分のスキルに関して“at”を使って下手な具合を強調できます。逆に「He’s really good at drawing.」(彼、絵を描くのがすごく上手)など、特定の分野における能力を表現する場合にも「at」は相手へ伝わりやすい表現の一つです。タイミングを示したいときにも「Give me a call at lunchtime.」(お昼休みに電話ちょうだい)と使いますが、これより広い範囲を示すなら「around lunchtime」(お昼ごろ)や「about lunchtime」とするほうが自然な場合もあります。こうした細かいニュアンスの調整を覚えると、カジュアルな会話でも違和感なく時や場所を切り分けられるようになります。特に軽い予定調整やリアルタイムの居場所報告などでは、シンプルに “I’m at ~” と言うだけで相手が知りたいことを十分にカバーできるため、英語初心者でも取り入れやすいでしょう。

Etymology

「at」は古英語の“æt”に由来するとされ、古ノルド語の“at”とも共通する祖先を持つと考えられます。ゲルマン語圏で「位置」や「点」を示す基本的な前置詞として、非常に早い段階から定着し、中英語の時代を経て現代英語の“at”へとスムーズに変化していきました。もともと英語はゲルマン祖語から発展した言語のため、他のゲルマン系言語にも「et」「att」「bei」など、似た働きをする短い前置詞が存在します。中世イギリスでは、土地の記述や時間の指定において前置詞が簡潔であるほど便利だったため、“æt”や“on”などの言葉が生活文書や口頭コミュニケーションで盛んに用いられました。やがてイングランドの中世~近世にかけてノルマン征服の影響やラテン語・フランス語の語彙流入が活発になり、多くの接続詞や前置詞が追加されていく中でも、“æt”はそのまま機能を維持し、「狭い地点を指し示す」イメージをしっかり持ったまま残ったのです。現代の「at」は、ゲルマン系言語における“point in space or time”を表す基本概念として強化され続け、英語の文法の根幹に欠かせない存在となっています。時刻や特定の場所をぴったり示すだけでなく、抽象的な「状態」をも表せる幅広い用法へと拡張しつつも、語形自体はほとんど変わらないまま今日に至っています。単純なスペルと発音の背景には、こうした歴史的・文化的要素が積み重なっているのが興味深いところです。

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